このコーナーでは、在校生が書いた作文をご紹介していきます。
今回は、今年度のARCスピーチ大会に出場した学生のスピーチ原稿を掲載いたします。
急がなくても、大丈夫ですよ
ジュウシキ(中国)
私は子どもの頃から、両親にいつも「早く!早く!遅れるよ!」とせかされました。
予定より早く準備が終わり、「少し休もうかな」と思っても、「時間があるならほかのことをしなさい!」と言われました。
「何もしない時間があってはいけない」と感じていました。
ある日、父と一緒に山に登ったときも同じでした。
父は山頂につくことばかり考え、周りの景色を見ませんでした。
ようやく山頂につくと、少し休んで「さあ、おりよう!」「えっもう?」
休日の山登りもいつものようにせかせかしていました。
日本で生活して驚いたのは、みんなが思ったほど急いでいないことです。
もちろん、通勤ラッシュの時間帯はみんな急いでいます。
でも、ほかの時は何をするにもゆっくりしているように感じます。
例えば、店員さんは商品をていねいに袋に入れてくれるし、他のお客さんは落ち着いて待っています。
一方、中国では店員さんもお客さんも、できるだけ早く会計を済ませようとします。
日本に来たばかりの頃、スーパーで買い物をした時のことです。
レジにはたくさんのお客さんが並んでいたので、「早く会計しなきゃ。文句を言われるかもしれない」と思いました。
財布からお金を取り出そうとしてあわててしまいました。
すると、店員さんが「急がなくても、大丈夫ですよ」と声をかけてくれました。
そのひとことのおかげで、私は落ち着くことができました。
それ以来、中国にいた時の習慣で、ついあせってしまう時は、その店員さんの言葉を思い出します。
急ぐことが必要な時もありますが、立ち止まり、ひとつひとつのことを丁ねいに行うことも大切だと感じるようになりました。
私は日本での生活を通じて、自分のペースでいいという安心と、あせらずに、ていねいに行うことの大切さに気づくことができました。

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