ARCで日本語を教えているミミ先生が、みなさんの日本語や日本文化の質問に答えます。

Q:グラフの説明で使う「達する」と「上る」の違いを知りたいです。
A:どちらも「ここまで数字が増えた」という意味でよく使われますね。
例えば、「達する」なら、
「今年7月の海外からの観光客は約344万人に達した」
「A社のヒット商品の売り上げは20億円に達した」
などの文がイメージできます。
また「上る」は、
「今回の大雨での死者は12人に上った」
「日本の総人口における65歳以上の高齢者は29パーセントに上る」
といった例文があります。
では、この2つの違いは何でしょうか。
実は、はっきりとした違いはありません。
でも、「達する」は、「目標にしていた数字や場所まで来た」「記録」という印象があり、「死者」など悪いことに使うのはおかしいと感じる人が多いようです
一方、「上る」には「達する」と同じようなニュアンスがないので、事件や事故に関するニュースでもよく使われているのです。
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