第104回 グラフの説明で使う「達する」と「上る」の違いを知りたいです。

第104回 グラフの説明で使う「達する」と「上る」の違いを知りたいです。

ARCで日本語を教えているミミ先生が、みなさんの日本語や日本文化の質問に答えます。

 

 

 

Q:グラフの説明で使う「達する」と「上る」の違いを知りたいです。

 

:どちらも「ここまで数字が増えた」という意味でよく使われますね。

例えば、「達する」なら、
「今年7月の海外からの観光客は約344万人に達した」
「A社のヒット商品の売り上げは20億円に達した」
などの文がイメージできます。

また「上る」は、
「今回の大雨での死者は12人に上った」
「日本の総人口における65歳以上の高齢者は29パーセントに上る」
といった例文があります。

では、この2つの違いは何でしょうか。

実は、はっきりとした違いはありません。

でも、「達する」は、「目標にしていた数字や場所まで来た」「記録」という印象があり、「死者」など悪いことに使うのはおかしいと感じる人が多いようです

一方、「上る」には「達する」と同じようなニュアンスがないので、事件や事故に関するニュースでもよく使われているのです。

 

 

 

 

 

 

他のミミ先生コラムを見る