第89回 「地」は「ち」なのに、「地震」を「『じ』しん」と書くのはどうしてですか。

第89回 「地」は「ち」なのに、「地震」を「『じ』しん」と書くのはどうしてですか。

ARCで日本語を教えているミミ先生が、みなさんの日本語や日本文化の質問に答えます。

 

 

 

Q:「地」は「ち」なのに、「地震」を「『じ』しん」と書くのはどうしてですか。

 

:いい質問ですね。
 漢字のテキストや辞書を見ると、「地」の読み方には、「チ」だけではなく、「ジ」もあると書かれています。

 例えば、「地面(じめん)」や「地元(じもと)」など、はじめから「じ」と書く言葉もあるんです。

 つまり、「地震」は、「ち」に「゛」がついたわけではなく、もともと「じ」と書きます。たしかに、日本語は「じ」と「ぢ」の発音が同じなので、書くときにどちらが正しいのか、わかりにくいですよね。

 実は、この表記について、全部「じ」に統一しようという意見もありました。たしかに「じ」のことばが多いのですが、「鼻血」を「はなぢ」、「縮む」を「ちぢむ」と書くなど、例外もあります。

ところで、「ず」と「づ」も発音が同じで、書くときに間違えがち。例えば、「一人づつ」ではなく、「一人ずつ」が正解ですよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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