ARCで日本語を教えているミミ先生が、みなさんの日本語や日本文化の質問に答えます。
Q:「目にする」は、「見る」ということですか。
A:この二つは同じ意味もありますが、ちょっと違う点もあって、「見る」のほうが広い意味で使います。
例えば、「昨日、友だちと映画を見た」「このドラマは毎週見ている」のように、「見たくて見た」ときも、「さっき駅で田中さんを見た」のように「ぐうぜん」のときも使えます。
一方、「目にする」は、「うちの近くで事件を目にした」「学校に来るときおもしろい看板を目にした」など、「ぐうぜん」のときに使う表現です。
また、長い時間ではなく、「ちょっとだけ見た」というニュアンスがあります。同じように、「耳にする」というのは、「ぐうぜん聞いた」「ちょっと聞いた」ということです。
例えば、「彼の悪いうわさを耳にした」「電車の中で国のことばを耳にした」などと言って、「目にする」も同じく、会話より書くときによく使われます。