ARCで日本語を教えているミミ先生が、みなさんの日本語や日本文化の質問に答えます。
Q:「このボタン( )さわらないでください」に入るのは、「に」ですか。
A:
はい、この文には「に」が入ります。でも、「を」も入ります。どちらを入れるかで印象がかなり変わってきますので、説明しましょう。
まず「に」を入れた場合ですが、やや消極的で「軽くタッチする」というイメージになります。中には、そんなつもりはなくて、不注意で「さわってしまう」というケースもあるでしょう。ですから、上の文は「さわらないように、注意してくださいね」という、ソフトな印象があります。
一方、「を」を入れた場合ですが、こちらはもっと積極的に、何か目的があって「しっかりさわる」という感じになります。ですから、文は「そんなことをしてはいけません」という、「に」より強い印象になります。
たぶん、上の文はいろんな人へのアナウンスとして使われると思うので、「に」を入れたほうが自然でしょう。