教えて!ミミ先生 第20回
ARCで日本語を教えているミミ先生が、みなさんの日本語や日本文化の質問に答えます。
Q:「申します」と「申し上げます」は、どうやって使い分けたらいいですか。
A:
「申します」と「申し上げます」は、どちらも「言う」の謙譲の表現です。でも、使う場面は同じではありません。
たぶん、みなさんがよく使うのは「申します」ですね。
例:私は田中と申します。
みなさんも自己紹介で使ったことがあるでしょう。この「申します」は、自分が「言う」ということに注目した表現です。「だれに言うか」にはポイントが置かれていません。「自分の名前は〇〇と言うんですよ」ということを丁寧に伝えているのです。
一方、「申し上げます」はどうでしょうか。
例:それはもう社長に申し上げました。
先日のお礼を申し上げます。
「申し上げます。」は「だれに言うか」が重要です。会社の上司、先生など「目上の人に」何かを言うという意味なのです。大学や会社で、「相手」がどんな人か知っているときに使うことが多い表現です。